金融情報発信.blog

元証券→商社勤務。お金に関する情報提供していくので、一緒に学んでいきましょう!

暴落時に備える投資術

皆さん、ご無沙汰しております。

前回の投稿から数ヶ月ぶりとなります。

今回はここ最近株式市場がすごく荒れているので、振り返りも含め、この下落相場でどのような手法をとるべきかお伝えします。

今年に入り、相場はかなり弱気に傾いています🌪私の保有する個別株も-20%〜40%くらいの含み損🔻を抱えています笑

この損失額ですが、画面上の数字でしか見ないため、ショック感が少ないのが怖いところです。

今回は下記の4点に記事をまとめました✍️

 

相場のトレンドを知る

世の中のトレンドが移り変わるように、株式市場にもトレンドが存在します。株価はずっと上がり続けることもなければ、下がり続けることもありません。上がったり、下がったりを繰り返しながら変動します。そのため、上昇相場なのか、下落相場なのか、その時々の状況によって異なります。

相場サイクル

上記の図のように、4つの相場環境が存在します。これまでに経済の状況と株価の動きを交え、解説していきます👇

①金融相場 これは21年コロナで経済が傾いたときに、世界各国は経済を支えるために資本投入を行いました。つまり、お金をたくさん刷り、企業から人へお金が行き渡り、景気が潤うよう市場へ供給しました。しかし、本来必要とする場所へ資金は行き渡らず、全て株式市場へ流れ、お金が余る状況となり、結果、株式市場は大きく上昇する、バブル状態となりました。これが金融相場です。

②業績相場 コロナショック後、経済が落ち着きを取り戻し、業績の拡大とそれに伴う景気の回復、この局面のことを示しています。

③逆金融相場 これが22年今年起きている相場環境です。コロナ発生時にお金をたくさん発行し、経済の立て直しを図ったものの、今の現状はお金をバラマキすぎたゆえ、物価が上昇する「インフレ」が起きています。そのため、インフレを抑えるために、金利を引き上げ、市場へ供給した資金を回収する引き締めに各国は動いています。そうなると、お金が集まっていた株式市場からは資金が抜け、株安につながります。

④逆業績相場 これは好景気から不景気へ突入し、企業の業績が落ちるため、さらに株安へ繋がる良くない状況です。

そんな現在の市場環境は、③の逆金融相場から④の逆業績相場に差し掛かっている状況です🌀

そして、今月9月から始まるアメリカの政策で「テーパリング」と呼ばれるバラまいた資金を2倍のスピードで回収する動きが始まっています。

日経新聞記事より一部抜粋

これにより、市場で資産売却が進み、資金が引き上げられることで、株式市場の規模が縮小していくと考えられます。(以下図を参照👇)

日経新聞記事より引用

この市場の資金は株価を動かす原動力のようなもので、120%のパワーで稼働していたのが、60%のパワーに落ちたらどうでしょうか?稼働スピードが落ちてしまうそんなイメージです⤵️

 

株価と金利の相関性

今回の下落相場で問題となっているのは金利の動きです。株価と金利は互いに結びついて考えられ、シーソーのように例えられます。金利が下がると株価は上げ、金利が上がると、株価は下がります。以下図を元に解説していきます👇

米国10年債・金利の動き(図①)

米国株・ナスダックの動き(図②)

上記の図ではどちらも2018年〜2022年6月の約4年間の動きを表しています。図①が金利の動き、②が株価の動きで、前半と後半に分けて見てみると…

【2018年→2020年の前半の動き】は景気を良くしようと、金利を引き下げる動きだったため、3.2%もあった金利は0.4%の水準まで引き下げられました。それに逆比例し、図②の株式の動きでは、金利が低下していく中で、直近の安値から高値まで約130%の上昇を遂げています。

【後半の2020年→2022年の動き】では、金利は物価上昇が止まらないため、ブレーキをかけるかのように金利を上げる政策が打ち出され、直近3.8%まで急上昇しています。一方の株価は直近の高値から現在約31%の下落幅です。このように株価と金利は逆の動きをすると過去の動きから確認できます。

それも世界全体で見ると、日本以外が金利を引き上げる動きとなっています。そのため、各国株安が続く環境となっています。

世界各国の金利政策(WBSより引用)

金利と株価のバリュエーション(企業評価)

基本的に、PER(期待度)✖️EPS(業績)=将来の株価は構成されますが、その株価の評価基準(バリュエーション)も金利が変動することでブレてしまいます。言わば、金利が低い状態は評価が甘く見られがちであるため、本来B評価の少し悪い企業でも低金利の状況ではAの成績をとりがちになります。一方で、金利が上がるとその評価はより厳しきなり、A成績の企業も金利高の下では、Bの成績を取りがちになります。そのため、コロナショック後、低金利でどの企業も高く評価されたため、買われ、上昇し、バブルを引き起こしました。しかし、現在は金利高で企業への評価が正当化されている動きとなっています。

この相場で生き残るには?

「時間を味方につけ、少しずつ買い続ける」これに尽きます。

株価の予測を正確に当てることはできたとしても100発100中はプロでも難しいです。そのため、素人でも負けないためには長い時間をかけ、資金を少しづつ株式に充てていく手法が良いと考えます。投資の時間軸は短くなればなるほど下がるリスクは高まります。そのリスクを少しでも下げるために、時間軸を伸ばすことで対処できます。そして、大切なお金を少しのリスクを取って増やそうと投資を行うため、資金管理は大切です。そんな資金を一括でボーンっと投資してしまってもリスクが高く、まずは余裕資金のうち20%を投資し、残りの80%は蓄えておき、今回のような大きな下落が来たとき安く買えるように対策を打つのがベストだと考えます👍

 

今回のまとめ🗒

・相場はサイクルごとに動く

金利と株価は逆の動きをする

・長期軸で資金分散投資がベスト 

以上3点をお伝えしました😌

 

ここまで、読んでくださり

ありがとうございました。

 

2022年9月29日 0:02分 執筆🖊